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2016年9月19日 (月)

教育と虐待

 数週間前にこんなことがあった。外で子どもの大声がしたと思ったら、泣き叫ぶ声だった。気になってよく聞くと、母親が叱る声も混じっていた。しかし、声の大きさが尋常ではない。母親が屋外で叱っているに違いなかった。私はベランダに出て親子の姿を探したが、見当たらない。声は広い道路1本と駐車場を隔てた集合住宅の方から聞こえた。200メートルほど離れている距離である。

 問題は、子どもの泣き叫びがなかなか止まなかったことである。「ごめんなさい、ごめんなさい」という子どもの声は明らかに哀願調だったが、母親はキレてしまっているようで、なじる声が執拗に続くのだ。これはもう教育ではなくて虐待ではないか、という思いが沸き上がってきた。

 二人の姿が見えていたら、ただごとではないと私はその場へ向かったかもしれないが、離れた場所の見えない第三者に働きかける気にはならなかった。このように、「どうすることもできないな」とお節介を自重する結論を出したあたりで、ようやく怒鳴り声も泣き声も止んだ。

 私はこの時、数日内に近所で児童虐待の事件が起きても不思議ではないと思った。幸い今に至っても、そういう不幸なニュースは流れていないが、“地域住民の目で子どもの虐待を防止する”という、マスコミが好んで講釈しそうな正論がいかに実践困難か、この日実感した気がした。

(2016年9月19日記)

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