母へのコンタクト
一周忌の帰りに、母方の叔父さん叔母さんと会って食事をご馳走になった。メンバーは、母、兄、私と妻を加えた計6人である。
どんな流れだったか、兄と私が、遠く離れた実家で一人暮らしをしている母にどうコンタクトしているかという話になった。あまり電話をかけない兄は、「年に4回ほど帰省している」と言い、片や私は「(それほど帰省はしないが)週に2回くらい母に電話をかけている」と説明した。同じ母へのコンタクトなのに、対照的なところが明らかになった。
兄はあまり電話をしない理由に、「健康面でまだそれほど心配していないから」を挙げた。別に、私の電話の頻度が過剰だと言いたかったわけではなかろうが、今のところ電話を重視していない兄の考え方がよく分かった。一人暮らしだけど身体は動くから、何とか生活できているはず、ということである。
その場であえて言わなかったが、私のまめな電話にはちゃんとした理由があった。それは、母の話し相手になることである。一人暮らしとなれば、誰としゃべることもなく一日が過ぎていくこともあるに違いない。女性は一般に話し好きであり、その点母も例外ではない。だから、ニュースになった社会の出来事から日常の些細なことに至るまで、話題は何であれ、人としゃべることができれば気が晴れるだろう、というのが私の考えである。
「健康状態の確認のためだけに、そんなに電話したりはしないよ」と私が口にすれば刺々しくなるので、その場では控えることにした。もし兄がこのブログを見ていれば、私の意図が伝わるのだが……読んでいない(今後も読まない)と想像する。なぜなら、ブログの感想をもらったことが今まで一度もないからである(←少々嫌味かな)。
(2016年8月31日記)