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2016年6月24日 (金)

最初の関門

 昨晩、数か月ぶりに姪っ子と会った。義兄の娘さんが関西から出てきて、今春から東京の大学に通い始めているのだ。入学が決まり引っ越してくる前に会っていたのだが、この二、三か月の間、無事新生活を送れているかが少しばかり気になっていた。

 面識あるオジさんとはいえ、年頃の女の子にプライベートなことを根掘り葉掘り聞くのはまずい。そこで、義兄や義父、妻が繰り出す質問に集中して、元気にやっているかを掴もうとした。蓋を開けてみると、私の心配は全くの杞憂だった。大学の学科内に友達もでき、サークルにも入って、それなりに楽しい人間関係を構築できているようだった。授業にもきちんと出席しているとのこと。彼女は大学を受験する前に、自分に合った“校風”かどうかもきちんと調べていたようで、それも奏功したのだろう。

 もう三十年前のことになるが、私は大学での新生活で躓きを感じた人間である。人見知りが激しく、趣味が偏っていて話題が少ないせいで(加えて暗い性格で?)、クラス内に仲の良いグループはできなかったし、思い切って飛び込んだ運動部(体育会)は、人数がとても多くて慣れるのに長い時間がかかった。昔の自分を振り返ると、苦い感覚が想起されて、姪っ子の明るい表情がとても羨ましかった。

 姪っ子曰く、もう大学に馴染めなくなっている学生もいるらしい。多分今の時期は、大学に入って最初の関門なのだ。それなりに人間関係が出来ているか、そして学びたいことが大学で見いだせたかというのが、大学生活を左右する大きなポイントだろう。一人孤独に向き合うことは容易ではないから、人間関係を上手く築けないと、楽しく充実したキャンパスライフどころではなくなってしまう。学生がその辺りで悩んでいたりしないか、周囲の大人も含め、敏感に察知してあげたいところである。

 かく言う私だが、人間関係について直接的な助言をするのは躊躇われる。というのも、これくらいの年齢になれば、「人間関係で悩まないための一番の方法は、人間関係をなるべくシンプルにすること」という割り切りができるようになるからである。私の場合、妻以外の人と会話をしない日だってかなりある。若い人はそこまでドライに実践することは困難だろうと思う。だから、どう人間関係を作っていけばいいか、という視点での知恵が私にあいにく備わっていない。

 飛行機で言えば、姪っ子は新しい環境で無事に“離陸”したと言っていいだろう。次の関門は、就職活動ということになろうか。ただ、それを今すぐ口にしてしまっては可哀想かもしれない。そういう先々のことはあまり考えずに、暫くの間、青春は青春として謳歌するのがよい  そのように感じて、姪っ子を囲んだ食事会を終えたのだった。

(2016年6月24日記)

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