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2016年5月26日 (木)

直感は当てになる

 私は類書が見当たらないノンフィクションに強く惹きつけられるところがある。昨日読んだ『解毒 エホバの証人の洗脳から脱出したある女性の手記』(2016年発行、坂根真実著、角川書店)もそうした一冊だった。内容だが、両親の強い影響を受けて、エホバの証人に入信した著者が、大変な経験、人間関係を経て一般社会に復帰していく過程を記したものである。

 昔私の実家の近くに、エホバの証人の施設(王国会館という表記)があったことから、これがキリスト教の一派だという認識はあったが、カルト宗教と言われていることや、具体的な教義及び布教活動の様子については、本を読むまで知らなかった。実はそれほど怪しい宗教だとは思っていなかったのだが、苦悩、苦労が綴られた坂根真実さんの半生から、人の人生を狂わせかねない危険なものだと理解できた。

 本に記されていることだが、坂根さんは同じエホバの証人の信者と二度結婚している。同じ宗教ならば夫婦関係は上手くいきそうなものだが、二度とも夫からDVを受けて離婚。これは実は、単に“男運が悪い”では済まされない状況を、エホバの証人の狭い世界が作り上げていた結果だとも言え、私には坂根さんが大変気の毒に感じられた。

 坂根さんが述懐されているが、結婚する前の時点で、夫となる男性に気になる点があったという。“直感”という表現が使われているが、初婚の相手は、初めて会った時に《オーラが暗いことが気になり》、再婚した人については、《異性として意識する相手ではない》と感じたという。結局は、この直感をやり過ごして結婚に踏み切ったことが裏目に出てしまうのだが、私はここに結構大切な教訓があると思った。

 私自身過去に、一目惚れして気持ちを打ち明けたにも関わらず、一生を誓うまで先へは交際が進まなかった女性がいたが、その時は不思議と「この女性とはうまくいきそうにない」という直感が働いてブレーキをかけた。現在の妻との間では、そのようなネガティブな直感は働かなかったから、あの時のブレーキの判断は正しかったと今でも思っている。

 統計的なことは何も言えないが、男女の間における直感は当てになることが多いのではないだろうか。特に女性は気づく力が高いから、外見や容姿を気に入って近づいてきた男性に対し、直感的に違和感を覚えることがかなりあるのではないか、そしてそれは懸念すべき男性の問題点を突いているのではないか、と私は想像する。そうした時に、無理に理屈をこねて「この人と結婚しよう」と自分を説得するよりも、直感に従って人生の選択をした方が、案外上手くいくような気がする。

 
もちろんその結果、いい人となかなか巡り合えないまま時間が過ぎていくこともありうる。が、もし“直感”続きで一人の生活が長くなったとしても、それはそれでいいのではないかと思う。合わない人とは、一緒に生活するだけで大変だからである。

(2016年5月26日記)

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