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2016年3月 6日 (日)

採用する側のもう一つの視点

 昨日のテーマで、漏れているかもしれないと感じたことがある。《仕事がきちんとできるか》と《仲間とうまくやれるか》を満たしていても、採用されなかった学生がいたのを思い出したのである。

 二十年以上前に、勤務先でリクルーターとして母校の採用活動をしていた時のこと。一人の男子学生と喫茶店で会った。彼が大学時代をどう過ごしていたかというと、主にサーフィンをしていたという。チャラチャラした感じは一切なく、見た目も普通だったが、海が好きで、その好きなことをやってきましたという純粋さ(悪く言えば無邪気さ)が感じられる学生だった。

 私はこの学生を、“可もなく不可もなし”として次のリクルーターに一応繋いだが、結局採用には至らなかった。その理由は、私なりに思うところがあった。一言でいえば、“ストレス耐性”が感じられなかったのである。私が身を置いた金融業界は、当時熾烈な収益獲得競争を繰り広げており、社内では社員個人に高いノルマが割り振られていた。そのため、社員が受ける精神的ストレスは大きく、それに耐える必要があった。そういう状況を踏まえて、採用側には「この学生は耐えられないだろうな」という強い推定が働いたのだと思う。

 厳密には、これは《仲間とうまくやれるか》の中で扱われるべきものかもしれないが、仮に“いいやつ”と見られ、仲間とうまくやれそうだったとしても、打たれ弱い人は一般に採用されにくいのではないだろうか。業界や企業によって差はあれ、今の日本の企業社会は、まだまだ学生にストレス耐性を求めているだろう。我慢ができず、すぐに退職される可能性が高い人は、戦力として計算することができないからである。

ということで今日は、“ストレス耐性があること”を、採用する側の第三の視点として追加することとしたい。

(2016年3月6日記)

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