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2015年12月11日 (金)

都市生活者

 きっかけは忘れたが、職場で五十代とおぼしき女性と食事の話になった。「大根の葉っぱは食べられるのよね」(彼女)、「そうですね」(私)という会話の流れで、彼女はこんなことを口にした。

「夫について都会に出て来るまでは、野菜がお金を出して買うものだとは知らなかったわ」

 地方に住んでいて、家が野菜を作っていた彼女にとって、野菜はお金を払わずに採れるものであった。それが、夫とともに“都市生活者”になることによって、野菜をはじめ食べ物はお金と交換しなければ入手できなくなってしまったのである。

 “都市生活者”は、仕事にありつきやすいという意味で恵まれている。大都市東京は顕著で、選びさえしなければ簡単に仕事は見つかると言ってよい(つまり現金収入を得やすい)。しかしその代わり、食べ物を直接的に得る手段は、多くの人は持ち合わせていない。

 かたや地方に住む人たちは、都会と比べて仕事を見つけるのが大変である。しかし、農地や山林があれば、野菜や果物を育てて直接胃袋を満たすことができる。このように、都会と地方の農村は対称的であり、いいとこ取りは困難になっていて、世の中はなかなかうまくできている気がする。

 尤も、“都市生活者”であっても、お金のかからない食べ物を完全に諦めなければならないというわけではない。土地があれば、ちょっとした“果実”を得ることは不可能ではない。先日妻が、東京に比較的近い実家から、ゆずを2つばかり持ち帰った。庭のゆずの木が小さな実をつけたのだという。

 我が家で早速食してみた。皮はせん切りにして、圧力鍋で作ったブリ大根に乗せ、果肉はスムージーの材料に使用した。どちらも美味で十分堪能できた。大満足である。

 
私の次なる関心事は、この年末年始に妻の実家に行った際、庭に回って枝にゆずの実が残っていないか確認し、できれば少し失敬して帰ることである。

(2015年12月11日記)

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