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2015年11月15日 (日)

お年寄り女子会

 母が先週、地域の自治会主催の食事会に初めて顔を出したという。独り身になって、行ってみようという気になったらしい。家にずっと籠っていては精神衛生上良くないし、出掛けるのは身体を動かすことになるので、私はその会への参加には前から賛成であった。以下は、母からの参加報告である。

 集まったのは三十数名。自治会の役員を除けば殆どが女性で、年齢層はお年寄りが多かったとのこと。考えてみれば、母の住む実家の一帯は日本の高度成長期に造成された宅地であり、そこに家族で居を構えた第一世代と言うべき人たちが、今は七十代、八十代に差し掛かっている、ということである。子ども達(第二世代)は大体巣立っていったので、こうした食事会は同じ地域に住む第一世代の人たちが安心して楽しく生活していく上で、大切な潤滑油の役割を担っているのかもしれないと感じた。

 一般に、男性はあまり話好きではなく、近所付き合いにも積極的ではないから、この食事会への男性の参加が殆どなかったのはよく分かる気がする。私は、女性ばかりの会がどう進行したのだろうかと思ったが、母によると一人一人簡単な自己紹介をすることになり、自分は無難に切り抜けたようだった。食事会では、定年後に趣味で音楽をやっている人たち(これは役員を務める男性が主体)の演奏も披露されたらしい。

 驚かされたのは、母が電話で教えてくれた二人の女性の話であった。一人は自己紹介の挨拶の中で、「(男性の)ハーモニカの演奏が下手くそだ」と、ストレートな感想を口にしたという。定年後の趣味なのだから、技量は大目にみてもよさそうなところなのに、である。別の女性は、近所の家を具体的に名指しし、庭の木々が荒れ放題になっていて自分が迷惑していると苦言を呈したという。懇親の場で予想だにしない攻撃を受けた人は、どんな気持ちになっただろうか、と思う。

 私は母の話を電話口で聞き始めた当初、「これは“お年寄り女子会”だなぁ」と微笑ましく感じていたのだが、二人の女性の話をきっかけに見方を一変させた。「楽しむために参加したのに、大勢の人たちの前で、批評や批判されたりするのはありえない」という思いが湧いてきた。濃密な人間関係をあまり好まない私だって、おしゃべりじゃない男の私だって、歳をとれば少しは態度が変わるかもしれないと思ってきたのだが、このような会になるとみれば、自治会の活動への参加には躊躇してしまうだろう。

 私のことはまだ先なのでいいとして、問題は母である。聞けば、幸いなことに次も参加してもいいと思っているという。母が大丈夫ならそれでいい。次回は来年2月頃に、お寿司を食べにいく企画があるとのこと。私は母からの報告を、今度は興味半分、恐れ半分で聞くつもりでいる。

(2015年11月15日記)

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