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2015年9月13日 (日)

時給での仕事の厄介な点

 時給で働く仕事にはこんな厄介なこともある。私の経験談だが、業務の繁忙期が終わり、一気に閑散期になった。こうなると職場の景色は一変する。仕事を割り当てられない手持無沙汰の派遣スタッフばかりとなり、ひどい時は1時間半もの間、「このまま待機していてください」と社員の方から“示達”された。相当数の派遣スタッフが、何もせずただボーっと席に座っているオフィスの様子は、事情を知らない他部署の人の目には奇異に映っただろう。

 ある日などは、午後早々に社員から、「今日はもう仕事がないので、帰りたい方は今から帰って頂いて結構です」と告げられた。手元に少しでも仕事が残っていれば、牛歩の如く処理ペースを落として定時まで粘る手もあろうが、全くなければただ待つよりほかない。契約上は、定時まで仕事をして給料をもらう法的権利があるはずだが、社員の本音は「仕事がないのだから帰ってほしい」に違いなかった。結局この時は、派遣スタッフ全員が定時を前に職場を後にした。私も、「仕事を用意できない方がおかしい」と主張するほどの強心臓を持ち合わせてはいなかった。そんなことで社員の心証を損ねても、後々プラスになるとは思えないという判断が働いたのだった。

 強制力はなかったが、このように事実上早く帰らされる閑散日が何日か発生した。そして、それで職場を離脱する派遣も出てきたのであった。どういうことかというと、その職場で、今後は仕事が増えそうだということで、月末に切れる予定の契約を延長できる耳寄りな話が出てきた時、ある派遣スタッフは延長を選ばなかったのである。慣れた仕事を続けた方が楽なのにと私は思い、延長しなかった理由を聞いたところ、次のような回答が返ってきた。

「だって、ここは仕事の時間を減らされたりするでしょう?他に、もっと収入を見込める職場があると思うから、他を探します」

 私は、なるほどと思った。確かに、派遣先企業の一方的な都合で勤務時間を減らされては、収入が安定しないことになる。それでは生活上困る、という人もいるのである。時給で働く仕事には、以上のような収入を不安定にする要素が残念ながら存在する。“収入=時給×勤務時間”の式にある勤務時間は、現実には派遣スタッフが自分の思うようにできないものなのである。

(2015年9月13日記)

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