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2015年9月 4日 (金)

プレミアム付商品券の失敗

 住んでいる街で、プレミアム付商品券が発売されるというので楽しみにしていた。額面で合計1万3千円分の商品券1冊を1万円で買えるというもの(購入限度は一人5冊まで)。利用できるお店や利用期間に制限はあるものの、大盤振る舞いである。現金と商品券の違いはあるが、1万円出して3千円儲かるのだから、今どきこれほど美味しい話はない。

 そういうわけで私は、販売日初日に、販売場所である近くのショッピングモールへ、販売開始時刻の朝10時より少し早めに行くことにした。到着したのは9時30分過ぎ。既に長蛇の列ができており、その最後尾を探すことになったのだが、渡り廊下を越え、階段を上り、角を曲がって……といった感じで数分歩くことになった。待っている人の数は数百人ではなく、恐らく数千人である。最後尾にようやく並べたと思ったら、今度は係員がマイクでこう連呼し始めた。

「今からお並び頂いても、ご購入頂けない可能性が高いです」

 このショッキングなアナウンスの数分後、まだ10時になっていないのに、行列に並ぶのが打ち切られることになった。販売側が、明らかに購入できない人たちが列に加わるのを拒んだのである。当然、並ぼうとしてやってきた一部の人たちは係員に食い下がっていた。販売すら始まっていないのに、断られたのだから、その気持ちはよく分かる。

 私はその後、30分ほどして列を離れた。10時を過ぎてもなかなか列が前に進まないなか、私は1時間後に家を出るはずぜない予定があったためである。妻から携帯に電話があり、「もう無理よ」と帰宅を促されて、しぶしぶ戻ることにした。本気で買おうと思えば、一時間以上前から並ぶ必要があったのだろう。

 この『○○○○市プレミアム付商品券』は、告知の段階から「売り切れ次第終了します」と注意書きが付されてあったから、売り切れで買えないのは納得できる。しかし、発売開始前から「あなたは買えません」通告がなされるようなことは、回避すべき事態であろうと思う。

 列にいて頭をよぎったのは、JRの記念Suicaを買おうと鉄道ファンが押し寄せた東京駅での騒動である。供給量に限りがあり、一方で需要が全く読めない(それ程多い)場合、販売場所が大混乱に陥るのは必定といってもいい。今回のプレミアム付商品券では、事前に予約を窓口やネットで受け付けておいて抽選を行ない、当選者に販売する方が公平でスムーズに販売できる、スマートなやり方だっただろう。

 
私の住む市が、比較的最近の失敗事例としてあった記念SuicaのJRと同じ轍を踏んだと思うと、他者から学ぶことは非常に難しいものだ、と感じさせられた出来事であった。

(2015年9月4日記)

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