« 女性の活躍推進について(前編) | トップページ | 政治家ドナルド・トランプ氏に注目 »

2015年8月30日 (日)

女性の活躍推進について(後編)

 ある職場で、時々話をする既婚の女性から、意外な“告白”をされた。

「今の調子で仕事を続けると、今年は収入が多くなりそうなんです。税金を取られたくないから、そろそろ調整しないといけないかなって、考え始めてます」

 八月下旬ともなれば、そういうことを考え始めるようになるのか、と思った。彼女が気にしているのは、有名な年収103万円のバーである。基礎控除額38万円と給与所得控除の最低額65万円を足した103万円に年収がおさまれば、彼女は平成27年分の所得税を支払わなくて済む。パートなどで働く主婦層の多くが、この範囲内で仕事をしようと色々腐心しているらしい。

 この話を聞いて頭に浮かんだのは、「もう収入を抑えよう」とする動きは、女性の活躍推進のブレーキになるものではないか、である。本来であれば、働きたい人にはどんどん働いてもらえばいい。その環境作りをするのが、活躍推進であろう。収入が増えることに、喜びを感じている女性は多いと思う。

 これは、個人所得税の制度設計の問題ゆえ、各論を議論すれば様々な検討事項が噴出することは容易に想像できる。しかし、総論に絞って言うならば、税制面でも、既婚女性が躊躇なく働けるのを後押しする仕組みが望ましいだろう。政府が狙う経済成長の観点から言っても、働きたい女性には存分に働いてもらう方が、増えた収入が個人消費に回ってプラスに働くような気がする。

 「柏本さん、ちょっといいですか?」から彼女の“告白” は始まった。この日以降、年収103万円が女性活躍のボトルネックの一つになっているように思えて仕方がない。私自身は“活躍”する気などさらさらないが、そろそろ確定申告のことを考えないといけないな、とは思い始めている。

(2015年8月30日記)

« 女性の活躍推進について(前編) | トップページ | 政治家ドナルド・トランプ氏に注目 »

女性・女子論」カテゴリの記事

政治・国際情勢・歴史」カテゴリの記事

職業観・勤労観」カテゴリの記事

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/573382/62175050

この記事へのトラックバック一覧です: 女性の活躍推進について(後編):

« 女性の活躍推進について(前編) | トップページ | 政治家ドナルド・トランプ氏に注目 »