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2015年7月 5日 (日)

“当たり”の強弱

 人への印象というものは、基本的には大体似通ったものになると思っている。しかし、そうではないこともある。ある職場でのこと。席が隣になった女性と雑談していた時、業務を統括している女性リーダー(以下Kさんとする)の話になった。私はKさんを親切で丁寧な方と感じていて、嫌な印象は何も持っていなかったのだが、彼女はKさんを「少し恐い」と言う。仕事の要領を掴めるようになるまで、色々と言われたのが影響したらしい。私たちは、Kさんへの印象の大きな違いに驚いたのだった。

 彼女曰く、Kさんは派遣の人に応じて“当たり”が変わる、という。「○○さんと△△さんには厳しめに接しているでしょう?」と、具体的な名前まで挙げてきた。そう指摘されると、そうかなという気もする。私は周りの人間関係に無頓着な方なので、感じてこなかったのかもしれない。幸いにも私への“当たり”はきつくなかったから、余計に分からなかったのだろう。

 この話はなかなか示唆に富んでいると思う。短期で仕事をしている人たちへの“当たり”が人により違うのだから、正社員間ではなおさらそうなるだろう。社員が10名の職場であれば、例えば2名は仕事ができる人、6名はまずまず平均的、残り2名が仕事のできない人と見なされ、全員を統括する上司の接し方、“当たり”はこうした評価によって変わってくると思うのである。だから、組織の中で長く仕事をする上では、上司からの“当たり”の程度を掴んでおけば、人事考課を確認するまでもなく、集団における自分の位置付けをかなり正確に理解することができよう。

 組織人ではない今の私が、短期の仕事をする上で重視していることは何か。実入りは時給ベースで決まるものだから動かしようがない。答えは、職場で気持ちよく仕事ができるかどうか、それを決定づける“当たり”を弱くすることに収斂すると言っていい。“当たり”が弱いと予め分かっていれば、気楽に職場に足を運ぶことができるのである。

(2015年7月5日記)

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