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2015年5月29日 (金)

朝の失態

 昨日のこと。舞台は、私が苦手とするあの大宮駅である。仕事に向かうべく、大宮駅で乗り換えて、同駅始発の電車に座り手帳を見ながら出発を待っている時、“事件”は起きた。駅員の格好をした男性がいきなり私の方にやってきたのである(すぐに本物の駅員と判明)。これはきっと、「身体の不自由な方がいるので、席をお譲り下さい」とでも言われるのだろうなと思い、席を譲る寛容な心を準備した瞬間、驚天動地のひと言が私に投げかけられた。

「お客様、こちらは女性専用車両です」

 恥ずかしい!私は大慌てで席を立ち、そそくさとその車両を後にした。普段、「○両目」と乗り込む車両を決めていないから起きた失態ではあるが、駅員から指摘されるまで女性専用車両に長く滞在したのは、人生初である。自分で言うのもなんだが、私は決して鈍感なタイプの人間ではないと思っている。むしろ、比較的観察力はある方だと思って生きてきたので、この失態にはショックを受けた。

 その日、仕事をしながら、なぜあんなことが起きたのかを考えた。すぐには分からなかったのだが、「これが失態の伏線ではないか」と思うことが見つかった。その答えは、“職場”である。今、派遣会社を通して仕事をしている職場は、凡そ男性:2、女性:8という割合になっている。周囲が女性ばかりの環境で過ごす時間が長く、それに順応したために、“女性がいるのが当たり前”となっていたのである。

私は電車に乗り込んで席に座ろうとした時、両隣りが女性であることは認識していた。が、その他の乗客や、私が座った後に乗ってきた乗客が全員女性であったことに、私に全く違和感を覚えなかった。“職場”というそれらしい原因にようやく辿り着くことができて、仕事に専念することができた。

 仕事の合い間を見はからって、妻にこの事件をメールで報告した。ヤフー・ニュースより面白いその日採れたてのネタとして、自信あっての送信である。すると、早速次の返信が届いた。

「そんな時は駅員さんに「あら、わたしのこと!?」と高めの声で言ってみれば……ひげは隠せないか」

 妻は「恥ずかしいわ」などとというありきたりのコメントはしない。こうやって私をイジるのが妻の流儀である。一方、「そう返してきたかー」とイジられるのを楽しむのが私の流儀である。今日はこのブログを書いていて楽しい。どうやら私はこの失態を、イタい失敗として深くは反省しなかったようである。

(2015年5月29日記)

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