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2015年3月13日 (金)

資格試験を終えて

 先日、ある資格試験に合格した。昨年、学科試験はパスしたものの、実技試験が基準に達していないと判定され、一年経ってその実技試験に再チャレンジしたのである。昨年なぜ合格できなかったかについては複雑な思いがあるものの、今回、合格という結果が得られてホッとしている。

 昨年、実技試験で不合格通知を受け取った後、私は一年待って再チャレンジするかどうかを、真剣に考えた。一年継続して勉強を続けるのは、大変な時間と労力を要すると思ったからである。考えに考えた結果、私が出した結論は、“時間を極力かけずに密度の濃い勉強をして実技試験に臨む。そしてもし今回ダメであれば、さらに一年後の再々チャレンジはしない”というものであった。

 この結論を出すに当たって私が基礎としたのは、経済学で言う『機会費用』と『サンクコスト(埋没費用)』という2つの考え方である。一年間ずっと勉強すると、勉強している間は仕事ができなくなる。その分収入が得られなくなってしまう。生活防衛上、この『機会費用』をできるだけ少なくするために、私は実技試験の直前まで一切勉強しないことに決めたのである。

 次に『サンクコスト(埋没費用)』であるが、私は昨年この資格試験を受験するまでに、授業や演習にウン十万円のお金を投じていた。これは既に支払ったお金であり、もう戻ってくることはない性格のものである。なので、二回目となる今回の受験で結果が出なければ、投じたお金はきっぱり諦める(再々チャレンジはしない)のが賢明だと考えたのである。

 
最後に、私が行なった勉強について少し触れておきたい。白状をすると、『機会費用』と『サンクコスト(埋没費用)』の考え方に基づき、私は実技試験の前日だけ勉強したのである。その日一日だけ、他のことは一切考えず、対策を練って想定問答を考え、頭の中で実技のシミュレーションを何度も繰り返したのだった。ここで、最後の最後に話が脇道に逸れるが、一つの疑問が湧いてくる。

 授業や演習を含め、多大な時間をかけて実技試験に臨んだ一年目に不合格の憂き目を見たのに、相当な日数のブランクを経て一日だけ集中的に勉強した二年目に合格できたのはなぜか、ということである。合格できたことは素直に嬉しいが、この疑問は未だに解けていない。一日しか対策に当てなかった二年目の実技の技量が一年目のそれを上回ったとは考えにくいからである。冒頭で、《昨年なぜ合格できなかったかについては複雑な思いがある》と書いたのはこのためである。今回合格できて“春が到来した”にも関わらず、私の心はまだ晴れておらず、曇天に覆われている。

(2015年3月15日記)

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