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2015年1月15日 (木)

一回限りの回転寿司店

 今年になって初めてお寿司を食べに行った。家から1キロ強離れたところにある回転寿司なのだが、昔テレビ番組で取り上げられたこともある有名なチェーン店だったので、「いつか行きたいね」と妻と話していたお店であった。

 平日だったせいか(?)、お店は混雑しておらず、すぐにテーブル席に案内された。タッチパネルで食べたいネタをどんどん注文していくのだが、一皿目でビックリしてしまった。注文を受けレーンを流れてきたホタテ二貫が恐ろしく貧弱で、片方(一貫)のネタは他店で見る4分の1位のサイズであった。妻と顔を見合わせ、「店員に言って換えてもらおうか」、「写真に撮ってブログにアップしようか」と話をしたほどだ。

 その後の注文で口に運んだネタも、インパクトの無い平凡なものばかりで、楽しみにして十五分以上歩いて来た私たちは心底がっかりした。そして、食べ始めて三十分ほど経ったころ、注文をやめた妻がこう口にして結論を出した。

「あたし、もうここには来ないわ」

 私も全く同感であった。実は家から徒歩五分圏内に、もっと美味しくてかつ安い回転寿司店があるのである。だから、わざわざ遠くまで魅力のないお店に足を運ぶ理由など全くない。経験から言えるのだが、旨い回転寿司とそうでないところの違いは、とてもはっきりしている。ネタの鮮度、ネタの大きさ、新開発メニューの味などいずれの点でも、旨いお店は際立っているし、そうでないお店は見るべきものがないと感じる。だから、旨いお店は大概行列ができている一方、そうでないお店は混雑しそうな時間帯でもすぐに座れてしまうのである。

 妻の言う通り、もうあの回転寿司チェーンに行くことはないだろう。人生で1回限りの回転寿司店となった。わが家は決してグルメなどではなく平均的な消費者だと思っているが、こうした行動を当然に選択する消費者が増えることで、魅力の欠けた企業は淘汰されていくのだろう。いつしか、消費者の見る目はかくも厳しくなってしまったのである。

(2015年1月15日記)

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