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2014年11月10日 (月)

新名称の浸透度

 私が時々利用する電車に、『東武アーバンパークライン』という路線がある。聞いたことがない路線だと思われたかもしれない。『東武野田線』から改称されたもので、従来からあるこちらの名称は首都圏では、地図のどのあたりを走っているのか分かる人が結構多いのではないだろうか。

 
印象論の域を出ないものの、『東武アーバンパークライン』はあまり定着していない感じがする。家の郵便受けに入る住宅販売のチラシには、いまだに平然と《東武野田線》と書かれているものがある。最近驚いたのは、当の東武野田線に乗ってある駅で下車した折、駅の構内に《東武野田線》という表記が残っていたことである。「灯台下暗し」ではないが、駅員の方々が気付いていないか、あるいは気付いているが変えようという気持ちが欠けているのか……。

 新名称というのは、とかく色々言われるものである。意味がそこから明確に伝わらなければ尚更である。以前、テレビ東京の『カンブリア宮殿』を見ていて、こんな場面に遭遇した。奇抜なネーミングでヒット商品を飛ばすことで知られる製薬会社・小林製薬のトップが、MCの村上龍さんに『カンブリア宮殿』という番組名について感想を聞かれたことがあった。その時の回答は、「わが社ではつけない名前ですね」とにべもなかった。しかし今やどうだろう。『カンブリア宮殿』は経済番組として、独特なポジションを確立している。一風変わったネーミングが、番組のオリジナリティをさりげなく支えていると言っていいだろう。

 ここで『東武アーバンパークライン』の話に戻ることにしよう。やはり、誰が何と言おうと、運営する東武鉄道の社員及び関係者の方々が、粘り強く新名称の一層の浸透を図るよう取り組まねばなるまいと思う。ある意味、露出が全てである。露出へのこだわりが弱いと、認知度の向上は遅々としたものにとどまるだろう。

 
ここまで一気にブログを書いてきて、念のため東武鉄道のホームページを覗いてみた。すると、《東武野田線の路線愛称名は、東武アーバンパークラインです》とあった。驚きである。“愛称”ということは、『東武野田線』という名称自体は生きているということか……。この点、私も妻も完全に誤解をしていた。が、この“ダブルネーム”はしっかりと根付くのだろうかと、新たな疑問が湧いてきた。

 以上のようなことを考えていた頃、たまたま妻が来年2015年の手帳を買ってきてくれた。私が毎年使っているのは、かの有名な『能率手帳』である。おっと、今は『NOLTY』(ノルティ)とかいうブランドに変わっているらしい。私が世の名称の変化についていっていないのが歳のせいであれば、自分の方が少々心配である。

(11月10日記)

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