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2014年9月27日 (土)

こんなことに気づかないとは

 今日の話の舞台は、よく行く近所のスーパー。家では普段から牛乳を飲んでいるが、そこの売り場には淡路島の牛乳が置いてあり、並んで次のような説明書きが掲示されている。

《西日本の牛乳を品揃えしてほしいというお客様のご要望にお応えして…(以下略)》

 恥ずかしながら、私はこの意味がずっと分からなかった。淡路島の牛乳をさいたま市の店舗まで輸送するのは、時間もコストもかかるだろうに、なぜ西日本の牛乳にニーズがあるのかと疑問に思っていた。この淡路島の牛乳は継続して売り場に並んでいるので、一定の需要があることは確かである。

 この疑問に対しては、店舗の外に張られていた『ご意見カード』の中に答えがあった。あるカードに、お客さんからの下記の感想が書いてあったのを目にしたのである。

《西日本の食材を多く扱って下さってうれしいです(やはり、セシウムが気になるので)》

 括弧の中を読んで合点がいった。東日本大震災で起きた、原発事故による放射能を気にする消費者の声であった。これで遅ればせながら、西日本の牛乳が入荷している理由が分かった。妻にこの話をしたところ、「それはそうでしょ。子どもがいる母親は気にすると思うよ」と言下に返されてしまった。こんなことに気づかないとは……。

 このスーパーは知ってか知らずか、上記の説明書きにおいて、放射能云々には一切触れていない。「原発事故による放射能汚染を気にするお客様の声にお応えして、西日本の牛乳を……」などとは書いていない。もしそこまで書けば、北関東以北の牛乳は危ないという誤ったメッセージを伝えかねず、ひいては風評被害を呼び起こす恐れもあるだろう。これはとても賢明な判断だと感心した。

 
「こんなことに気づかないとは」と恥ずかしく感じることは、こればかりではないと思うが、日常生活で盲点になっていることはあるものである。人にはおいそれと聞けないような疑問も、頭のどこかで静かに泳がせていると、いずれ答えのヒントに出会うものなのだろう。今回のスーパーの一件は、反省させられると同時に、勉強にもなったと感じられた。

(9月27日記)

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