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2014年8月12日 (火)

妻のブラックジョーク

 今日は、昨日のブログの再掲から始めさせて頂きたい。

《7月28日深夜のこと。翌日は“燃えるゴミ”の回収日だったので、右手にゴミ袋を持って、住んでいる集合住宅のゴミ置き場に向かって歩いていると、前方に松葉づえをついて大変そうにゴミ袋を運んでいる初老の男性が目に入った。私は左手が空いていたので、「一緒に持っていきますよ」と声をかけると、男性は「すみません」と言って袋を私に預けてくれた。ゴミ置き場に行く手間は同じで、造作もないことであった》

 
人間は褒められたい動物である。私は家に戻ると、自分が率先して行なった善行を早速妻に報告した。「いいことしたんだねー」といった反応を期待していたのである。ところが、妻はひとしきり聞いた後、こう口にしたのであった。

「ゴミ袋にお婆さん入ってたんじゃない?」

 
うっ、と言葉に詰まる。強烈なブラックジョークだ。実はこれは、妻の得意技なのである。もちろん、妻は極悪人でもないし、お婆さんの死体が入っているとは本気で思ったりしていない。ただ、当たり前の返事をするのがつまらないと思っているところがあり、あえてひねりを加えてくるのである。そのひねりが強烈で、私は時々金縛りにあったような状態になる。

 
別のエピソードを一つ。ピーター・フォーク主演の『刑事コロンボ』に、『攻撃命令』という作品がある。2匹の黒いドーベルマンを飼っている犯人が、特定の言葉をドーベルマンが聞くと人を噛み殺すように訓練し、自分に替わってドーベルマンに殺人させる内容である。犬に噛み殺させるという手口にゾッとして、私はこの『攻撃命令』を観てからというもの、黒い大型犬が大の苦手になってしまった。

 
私が今住んでいる近くの公園には、夕方になると愛犬家が自慢の犬を連れて大勢集まってくる。妻との買い物の帰り道、その集まりの中に黒い大型犬がいたりすると、犬にまだ気付いていない私に妻が、「ねえ、見て見て!」とわざと仕向けてくることがある。「何だろうな」と思って無防備に振り向いた私が凍りつくのを、妻はニッと笑って楽しむのである。

 多少露悪的に書いてきたが、こんな妻の言動が嫌いかというと、実はそんなことは全くない。かなりスパイシーな毎日であると言っていい。妻の名言に、『陰口は陰で言え』というものがある。放たれる言葉は、時にブラックジョークであるとはいえ、誰にも迷惑をかけていないし、傷つけてもいない。私がただ、苦笑いしているだけである。最近は、ブログに書けそうなジョークが飛び出すのも期待しているから、まあ楽しませてもらっているといってもいいだろう。今日は最後に妻へのメッセージを書いておこう。これからも、「ブラックジョークをよろしく」。

(8月12日記)

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